最近メディアや雑誌でよく見かける「信用スコア」。
AIを使った新サービスのようですが、どのようなもので、どのように利用するのか知っていますか?
今回は、いま話題の信用スコアについてご紹介していきます。
知ってしまうとちょっと「怖い 」サービスの内容についても見ていきましょう。
信用スコアとは?
住宅ローンやマイカーローン等、ローンを組む時には「審査」が必要ですよね。
「過去に支払いが滞っていた時期があり、ローンを組めなかった・・・」という話を聞くこともありますが、そもそもローンの審査とは、
- 必ず返済することができるか
- 無理な金額を貸し付けてしまわないか
などを様々な観点からチェックするものです。
どれか1つに特化していても審査は通らず、ある一定の条件をクリアし、信用できると判断された人だけが貸付を受けることができる仕組みですよね。
通常の審査では、年収や職業、年齢や担保価値などを基準に調査されるのが一般的です。
過去に「滞納」がある場合についても、個人信用情報機関に登録されている場合は、金融機関で共有されてしまいます。
いま話題の信用スコアと呼ばれるサービスも、個人の信用度を図るための審査です。
これまでの様々なデータを元にAIが個人を審査し、「信用度」を数字に表すサービスですね。
信用スコアは、アメリカや中国、インドなどでは既に取り入れられているサービスです。
実は日本の大手企業でも信用スコアを取り入れた取り組みを行う会社もあり、今後さらに信用スコアが普及するといわれています。
日本で信用スコアを採用している大手企業「Yahoo!」
日本で信用スコアを採用している企業のひとつが大手企業のYahoo!です。
Yahoo!では、2018年の10月10日から独自のスコアを作成。
2019年の7月からビジネスソリューションサービスとして「Yahoo!スコア」の提供を開始しています。
Yahoo!スコアでは、私たちが持っているYahoo!JAPAN ID の情報によってスコアが算出されます。
主にスコア算出の基準になるのがこちらの4つです。
- 個人情報
- サービスの信用度
- サービスの利用頻度
- サービスの利用金額
「個人情報って、どこまで?」
「サービスって何?」
という疑問を持つ人も多いですよね。
まずは4つの算出基準について、それぞれ詳しくご紹介していきます。
個人情報
Yahoo!スコアの基準になるのが個人情報です。
ここでいう個人情報とは、Yahoo!JAPAN IDに登録された情報のことですね。
メールアドレス、氏名、住所、電話番号
などが個人情報にあたります。
サービスの信用度
次に、Yahoo!JAPANが提供しているサービスでの信用度合いが審査されます。
例えば「Yahoo!サービスの支払いの延滞がないか」、「Yahoo!サービス経由で予約をした飲食店でのキャンセルがないか」などの確認が行われます。
少し意外だったのが、ヤフオクや知恵袋の信用度合いも審査されるということ。
「ヤフオクでの取引実績や評価」「知恵袋でタメになる情報を提供しているか」なども信用度に関わるポイントになるようです。
サービスの利用頻度
信用度に加えて審査されるのが、Yahoo!JAPAN提供のサービスの利用頻度です。
どのくらいYahoo!JAPANに関連するサービスを利用しているのかがチェックされ、スコア算出の基準になります。
Yahoo!JAPANが提供している主なサービスがこちらですね。
- アスクル
- Yahoo!ジオシティーズ
- Yahoo!ボランティア
- Yahoo!ボックス
- 一休.com
- Yahoo!ふるさと納税
- GYAO!
- Yahoo!無線LANスポット
- WONDER!スクール
- Yahoo!宅配
- Yahoo!きっず
- YJFX!
- Yahoo!クラウドソーシング
Yahoo!知恵袋などのサービスはもちろん、GYAO!やアスクルなど、意外と知られていないサービスも多いですよね。
サービスの利用金額
利用頻度と同様に、サービスの利用金額もスコア算出の基準になります。
日頃からYahoo!のサービスを多く使っている人が優遇されるよう、審査されるということですね。
Yahoo!スコアの利用方法
スコア算出方法がわかったところで、そのスコアは何に利用されるのか疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。
Yahoo!スコアの狙いとしては、Yahoo!が持つ情報から信用スコアを作成し、連携する企業に信用スコアを提供することですね。
つまり、信用度が高ければ高いほど、様々なYahoo!サービスをお得に利用できるということになります。
サービス利用状況が良いユーザーは、様々な優遇を受けられるでしょう。
企業側もニーズに合った利用客を確保できるので、理に適ったサービスですよね。
Yahoo!スコアは勝手に利用されることはない
実はこのYahoo!スコアは、企業側に勝手に開示されることはありません。
ユーザーがスコア開示に「同意」した場合のみ、企業にYahoo!スコアが提出される仕組みです。
信用スコアは人によっては怖い結果に・・・
先ほど、例としてYahoo!スコアの算出方法や利用方法をご紹介しましたが、今後も信用スコアを採用する企業は増えていくと言われています。
現在日本でメジャーなのが、
- Yahoo!スコア
- ドコモスコアリング
- LINE Score(ラインスコア)
- J.Score(ジェイスコア)
などですが、今後は様々な大手企業でAIスコアを取り入れたサービスが開始されそうですね。
国全体が信用スコアを取り入れることでユーザーにとっては、
- 優遇を受けられる
- 内面が重視される
などのメリットがありますよね。
例えばこれまで、見た目が不真面目そう・・・という理由で家を借りられなかったり、様々な審査が通らなかった人にとっては大きなメリットでしょう。
一方で、これまで滞納を繰り返してきた人などは、生活全体に悪影響が出るとも言えます。
信用スコアが普及すればするほど、就職や引越し、ショッピングなど日常生活の様々な場面で不利を被るかもしれませんよね。
信用スコアに関しては善し悪しがあるようですが、今後日本で信用スコアが普及することを考えて、いまから信用度を高めておくのも一つの方法ですね。
もちろん様々なメリットがありますが、今回はあえて信用スコアに対するマイナスの意見をご紹介します。
知ってる人は知ってる信用スコア。
— こくまろ (@PHqgOlNiJmccCSh) 2020年1月21日
知らない人は本当に可哀想だよー
テレビじゃメリットしか出ないけどスコアが低いと全てのサービスが受けられず自分の事だけじゃなく子供、孫の世代まで影響する
上級国民だけが得をし、下々は死ぬまで吸われ続ける
"上"はそれが狙いだけど。#信用スコア pic.twitter.com/zIV4vt0vOV
「信用スコア」恐怖でしかない。誰かに決められた価値観で人が点数化されて高得点であればあるほど特典が大きいとか…。なんで生き方に点数つけられなあかんの?という感じ。日本では普及しない?いやいや、日本人の「みんなやってるし」は怖いよ…。流行りませんように。#スッキリ
— はとまと (@FxP6yyxo8PZoHIL) 2020年1月21日
今後どのような形で普及していくのかはわかりませんが、信用スコアが普及している国では「信用度の低い人とは付き合わない」なんて考えが出てきているようですよ。
AIによる審査、正直怖いと思ってしまうのは私だけでしょうか。