エケベリアの女王と呼ばれるカンテは、美しい見た目が人気の品種です。
薄ピンクのグラデーションの葉は白い粉をまとっていて、多くの葉が重なり合う姿はとても魅力的。
カンテは大型品種であるため、成長すると30㎝以上になることもあります。
綺麗に育てるためには多少コツがいるため、エケベリア上級者の間でも人気の品種。
綺麗に育てて楽しみたいですね。
出典元:http://photozou.jp/photo/show/308634/230593434
カンテまとめ
属名 | エケベリア属 |
別名 | 【旧】エケベリア・サブリギダ |
原産地 | メキシコ |
成長期 | 春秋型 |
成長速度 | 速い |
容姿の変化 | 1年を通して様々な姿が見られる |
開花時期 | 7月頃 |
花 | 花茎を伸ばした先に赤い花をつける |
増やし方 | 胴切り |
耐寒温度 | 〜マイナス6℃ |
耐暑温度 | 〜35℃ |
最大直径 | 〜30cm程度 |
似ているエケベリア | ドミンゴ |
栽培難易度 | ★★★★☆ |
レア度 | ★★★☆☆ |
カンテの別名
白い粉をまとったカンテは、実はこれまで「サブリギダ」として認知されていたエケベリアです。
約40年に渡りカンテはサブリギダとして認知されていましたが、今から約10年前にサブリギダとは別の品種だということがわかりました。
これまでサブリギダとして認知されていたことが間違いだと指摘したのは、アメリカのカクタス雑誌。
サブリギダとカンテを比べてみるとその違いは一目瞭然で、これまでなぜ同種と言われていたのかと疑問を持つ人も多いです。
サブリギダと呼ばれるようになった経緯を調べてみると、その産地が関係しているようです。
サブリギダタイプのエケベリアはメキシコの中でも9つの産地があり、その一つであるサカテカス州北西産の植物が本種(カンテ)と取り違えられていたようですね。
取り違いが原因で長い間名前を間違えられてきたエケベリアは、ある意味珍しいですよね。
カンテの交配種
カンテには様々な交配種があります。
カンテの人気交配種がこちらです。
- カサンドラ
- ピンキー
- ネオンブレーカー
- カディ
どれもカンテの特徴を受け継いだエケベリアになります。
女王と呼ばれるカンテには、魅力のある交配種が多いですね。
カンテの原産地
ベンケイソウ科エケベリア属のカンテは、中央メキシコが原産地のエケベリアです。
メキシコの高山都市には様々なエケベリアが生息していて、カンテもその一つ。
日本ではなかなか見ることができないサボテンや多肉植物も多く存在します。
公園などではドラム缶の中で多肉植物が栽培されていることも多く、日本のガーデニングとは一味違う様子を楽しむことができます。
メキシコは地域によって気温差が大きい国ですが、カンテが生息する高山都市の気候は10℃〜25℃程度。
カンテは耐寒性があるエケベリアですが、カンテにとっては10℃〜25℃程度がストレスなく暮らせる温度です。
カンテの特徴
カンテは葉が薄く、表面に白い粉をまとっているのが特徴です。
この白い粉は暑さから葉を守るためと言われていて、触ると粉が取れてしまうので注意してくだい。
もしもうっかり触ってしまった場合でも、1か月程度で元に戻るので心配はいりません。
綺麗なピンクのグラデーションがついた葉は紅葉期には紫色に変化し、ミステリアスな姿を見せてくれます。
最大で30㎝程度まで成長するので、見ごたえのあるエケベリアです。
カンテの紅葉
カンテは白緑色をしていますが、秋には紅葉し薄紫~ピンク色に変化します。
紅葉途中に見られる白緑とピンクのグラデーションがとても綺麗で、その姿に魅了される人も多いですね。
カンテの花
カンテは7月頃に花茎から蕾をつけて、花を咲かせます。
花茎や蕾は白く覆われていて、色合いが美しいのが特徴です。
花は「赤」とされていますが、よく見るとオレンジとピンクを合わせた色合い。
カンテに限らず多肉植物は、花を咲かせると葉に栄養が行かなくなってしまいます。
もしもカンテの株に負担をかけたくない場合には、花茎をとることをおすすめします。
カンテの育て方
置き場所
カンテを育てる時には、風通しが良い場所に置くようしましょう。
また日当たりの良い場所に置くことで、カンテに粉がたくさんつくようになります。
もしも粉を触ってしまった場合などは、たっぷり日差しを当てて粉を復活させてあげると良いでしょう。
またカンテは他のエケベリアと比べて、寒さに強いという特徴があります。
マイナス6℃程度まで耐えることができるので、対策をして冬も元気に育ててあげましょう。
屋外で育てる場合
カンテを屋外で育てる場合は、日当たりが良い場所に置きます。
ただし夏の直射日光は葉焼けの原因になってしまうので、夏の日差しが強い時期には遮光シートなどを使うと良いでしょう。
また寒さに強いカンテですが、霜や雪には耐性がありません。
雪が積もったり、霜が付く時期には室内に入れてあげることをおすすめします。
室内で育てる場合
カンテを室内で育てる場合には、日あたりの良い場所に置きましょう。
なるべく風通しの良い場所に置いてあげることで、根腐れが起こりにくくなります。
日当たりや風通しが悪い場所に置いてしまうと、根腐れ以外にも様々な病気の原因になってしまうので注意しましょう。
水やり
カンテは水をたくさん吸収するという特徴があります。
そのため土の表面が乾いていたらたっぷりと水をあげるようにしましょう。
時期によっては水あげをした次の日には土が乾いているということもあるので、毎日土の状態を確認するようにしてください。
また、水の吸収が早い事から、水やりをしすぎてしまう人も多く見かけます。
他の多肉植物よりも水の吸収は早いですが、水のあげすぎは根腐れの原因になります。
根腐れを防ぐためには、最低でも1日は間隔をあけることをおすすめします。
夏や冬は、土の表面が乾いてから1週間程度間隔をあけて水あげをしましょう。
夏や冬に水をあげすぎると元気がなくなってしまうので気をつけてください。
肥料・追肥
カンテに肥料を与える場合には、ゆっくり効く固形肥料などを元肥として施すのがおすすめです。
カンテを含む多肉植物は、基本的に少量の肥料しか必要ありません。
肥料を多く与えすぎてしまうと根が傷んだり、葉の色づきが悪くなってしまうので気をつけましょう。
植え替え
カンテを植え替えする場合には、春と秋がおすすめです。
春は早い時期の3月~4月、秋は9月頃が良いでしょう。
カンテは成長が早く、1年ほどで根詰まりを起こしてしまう場合もあります。
そのため1年に1回は植え替えをしてあげてください。
カンテを植え替える場合、まずは植え替えの2週間前から水やりをしないようにします。
カンテの根が濡れている状態で植え替えをすると、雑菌が入ることがあるので注意してください。
その後カンテを鉢から抜き、土を完全に落としたら根をカットします。
鉢の1/10程に根をカットして、新しい用土に植え替えをしましょう。
植え替え後すぐは水やりを控え、1日程度おいてから水をあげましょう。
カンテは大型のエケベリアなので、鉢を大きくすればするほど成長します。
カンテを大きくしたいと考えている場合は、植え替え時の大きめの鉢に移してあげると良いでしょう。
増やし方
葉が薄いカンテは、他のエケベリアのように葉挿しで芽を出すことが難しいと言われています。
そのためカンテを増やしたい場合には、胴切りで増やす方法がおすすめです。
胴切りの場合
カンテを胴切りする場合には、春か秋に行うのがおすすめです。
春か秋は芽を出しやすく、強い日差しで枯れてしまう心配もありません。
胴切りをする場合には、まずは道具を用意してください。
カッターやハサミでも胴切りできますが、葉を傷つけにくいのがタコ糸やテグスです。
また胴切りはどうしても茎や葉に負担がかかってしまうので、ある程度大きくなってから行いましょう。
用土
カンテを育てる場合、土は市販の多肉植物・サボテンの土を使用すると失敗することが少ないです。
自分で土を配合する場合には、水はけがよく程よく保水性がある配合を意識しましょう。
カンテの病気
カンテを含め多肉植物は、ウイルスに感染したり病気にかかってしまうことがあります。
一度感染してしまうと適切な処置が必要なので、日頃からよく観察しておくことが大切です。
ウイルス
カンテに限らず植物全般には「植物ウイルス」というものがあり、植物ウイルスの数は日本だけでも200種類以上あります。
ただし多肉植物のウイルスについては研究されていないものも多く、知らない間にウイルスに感染してしまう場合もあります。
ウイルスに感染していても症状が出ない多肉植物もいますが、カンテの場合はウイルスに感染すると中心の葉が波打ってきます。
もしもカンテの葉が波打ってきた場合には、ウイルス感染を疑うと良いでしょう。
ウイルスは他の植物に感染する可能性があるので、ウイルスにかかってしまったらカンテを隔離してください。
黒斑病
カンテも他の多肉植物と同様に黒班病になってしまうことがあります。
黒班病とは葉に黒い斑点がつく病気です。
黒班病は葉焼けやすす病、根腐れなどと紛らわしい場合もありますが、黒い点が時間と共に広がるのが特徴です。
黒班病はカビ等の菌が原因でおこる病気と言われています。
ジメジメした時期におこりやすいので、ムシムシした夏場や梅雨の時期には注意が必要です。
また黒班病の原因となるカビ菌は、落ち葉や雨の跳ね返り等でも感染します。
そのため、落ちた葉をそのままにしないよう注意する等の対策が必要です。
もしも黒班病になってしまった場合、一度黒班病になってしまった葉は元には戻りません。
そのため黒班がある部分を確実に除去し、他の部分は薬剤散布等の方法で対処しましょう。
適切な処置をしないとすぐに周りに感染するので気をつけてください。
カンテにつく虫
カンテにつきやすい虫として知られているのが、アブラムシです。
アブラムシの対処法
カンテにつきやすい虫として知られているのが、アブラムシです。
アブラムシは増殖する速度がとても速いため、放っておくと危険な害虫。
カンテの葉がアブラムシに侵食されてしまうこともあります。
アブラムシを放置しておくと、株が枯れてしまうこともあるので、アブラムシを見つけた場合はすぐに除去するようにしましょう。
アブラムシの除去の方法で一般的なのが薬剤を使う方法や粘着テープで取る方法です。
粘着テープでアブラムシを取る場合でも、その後薬剤を散布することで徹底的にアブラムシを除去することができるのでおすすめです。
カンテの口コミ
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